節水洗濯機はどれくらい節約できる?
投稿日:2021年2月10日
節水洗濯機はどれくらい節約できるのかを徹底検証!ドラム式、縦型の節水の違いや、長い期間使った時の節水の水道代節約効果についても比較しています。
目次
節水洗濯機で節約される水の量はどれくらい?
家電メーカーの主な洗濯機の使用水量を見てみましょう。
洗濯機 | メーカー | 洗濯槽式 | 洗濯容量 | 使用水量 | 1kgあたりの水量 |
---|---|---|---|---|---|
ドラム式洗濯乾燥機 BD-SV110AL N | ドラム式 | 日立 | 11kg | 78L | 7.1L |
ドラム洗濯乾燥機 NA-VX8900L-W | ドラム式 | パナソニック | 11kg | 78L | 7.1L |
ドラム式洗濯乾燥機 ES-S7D-WL | ドラム式 | シャープ | 7kg | 57L | 8.1L |
全自動洗濯機 AW-70DM-W | 東芝 | 縦型 | 7kg | 98L | 14L |
全自動洗濯機 IAW-T802E | 縦型 | アイリスオーヤマ | 8kg | 158L | 19.8L |
洗濯物1kgあたりの使用水量は製品によってかなり違うことがわかります。
節水タイプの洗濯機の場合、 通常の洗濯機の半分くらいの水量で洗濯ができることがわかります。
縦型とドラム式、どちらが節水効果が高い?
一般的に洗濯機はドラム式のが節水できると言われています。
これは構造的な問題で、ドラム式の場合は洗濯槽が斜め横向きになっているため、ドラムの底に溜まった水で洗濯物を洗います。水に濡れた洗濯物が下に落ちる際に汚れを落とすことができるため、より汚れが落ちやすいとされています。
一方で、縦型の場合は、洗濯物の容量の高さまで洗濯槽に水を貯める必要があるため、ドラム式よりも必要な水量が多くなるというわけです。
ただ、アイリスオーヤマのIAW-T802Eのように、縦型
節水した分の水道料金はどれくらい安くなる?
洗濯物は1人あたり1.5kgと言われているため、4人家族の場合、1ヶ月の洗濯物は「1.5kg x 7日 x 30人 = 180kg」となります。
では、先ほど比較した洗濯機で180kgの洗濯物を洗濯した場合に、どれくらい水を使うのかをみてみましょう。
洗濯機 | メーカー | 1kgあたりの水量 | 1ヶ月の使用水量 |
---|---|---|---|
ドラム式洗濯乾燥機 BD-SV110AL N | 日立 | 7.1L | 1,278L |
ドラム洗濯乾燥機 NA-VX8900L-W | パナソニック | 7.1L | 1,278L |
ドラム式洗濯乾燥機 ES-S7D-WL | シャープ | 8.1L | 1,458L |
全自動洗濯機 AW-70DM-W | 東芝 | 14L | 2,520L |
全自動洗濯機 IAW-T802E | アイリスオーヤマ | 19.8L | 3,564L |
一番水量を使うのアイリスオーヤマのIAW-T802Eに対して、1kgあたりの水量が半分の日立のNA-VX8900L-W、パナソニックのNA-VX8900L-Wは、2,286Lも少ないことがわかります。
水道代金の計算値である1立方メートルは1,000Lなので、2.2立方メートル分節約できるイメージです。
水道料金は使用量が多いほど高くなる仕組みになっていますが、4人家族の場合、31〜50立方メートルということが多いので、1立方メートルあたりは約440円。1年で約5,300円節約できるということになります。
節約タイプの洗濯機に買い換えて元が取れるのはいつ?
節水機能が高い洗濯機は、概ね本体代金が12〜15万です。仮に12万円の洗濯機に買い換えたとしたら、毎年5,300円の水道代を節約できたとしても、洗濯機本体代の元を取るのには23年かかる計算になります。確実にその前に洗濯機が壊れるでしょう。
その意味では、「節水して水道代を節約する」という考えで、節水タイプの洗濯機を購入するのは得策ではありません。
買い換えのタイミングなら節水タイプは◎
洗濯機が壊れた、異音がする、もっと容量が欲しいといった理由で買い換える場合は、節水タイプ選ぶことで、5年で2.6万円、10年で5.3万円ほど水道代が節約できるので、本体代金がその分安くなったと思えば良いでしょう。
また節水タイプの洗濯機は乾燥機能があったりと高機能なことも多いので、機能で選んで、節水はおまけくらいの方が良いでしょう。
同じ洗濯容量で安い洗濯機の方がコスパが良いことも
洗濯機は安いものなら4万円ほどで購入できるので、同じ洗濯容量ならば、安い洗濯機を買ってもトータルコストは同じか、安い洗濯機の方が安くなる可能性があります。
例えば、同じ10kgクラスの洗濯機でも、1kgあたりの水量が14Lの「東芝 AW-10M7」は実売価格が5.5万円ほど、節水タイプで1kgあたりの水量が7.8Lの「パナソニック NA-VX300BL」は実売価格が18万円ほどです。
差額は12万円以上あるので、この差額を埋めるには50年ほどの期間が必要です。その意味では、トータルコストでは、5.5万円の「東芝 AW-10M7」の方が圧倒的に安くなります。
節水洗濯機はどれくらい節約できるのかをみてきました。
結果的に節水洗濯機で水道代を節約するのはかなり無理があることがわかりました。洗濯機を選ぶ際は、水道代の節約よりも機能面で選ぶのが良いと言えますね。