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サーキュレータの節電・コスパ力を比較・検証

投稿日:2021年6月17日

エアコンの省エネ・節電の定番ツールとなったサーキュレータ。今回は、サーキュレータでエアコンの電気代はどれくらい節約できるのかを検証しました。

エアコンの電気代

エアコンが部屋の温度を厳密に計算するのは非常に難しいのですが、エアコンの機種でも違いますし、夏と冬でも異なります。

夏と冬のエアコンの電気代の違い

エアコンは基本的に室内の温度をあげたり下げたりする役割で、それは夏でも冬でも変わりません。つまり、エアコンが無い状態との気温差がそのまま電気代に繋がります。

夏の場合、熱帯夜で外気温が30度だったとして、エアコンを27度でつけると3度差です。一方で、冬場は夜中に外気温が5度くらいまで下がる日もありますが、エアコンは20度に設定すると気温差は15度。これは大きな違いです。

1度変えると電気代が10%違う?

一方で、エアコンの温度を1度下げると、10%ほど電気代を節約できると言われています。

【エアコン暖房】サーキュレーター活用で20%省エネ!?

これが正しいとすると、サーキュレータを使うことでエアコンの設定温度を抑えることができたら、電気代の節約になりそうです。

サーキュレータの電気代

省エネのためとサーキュレータを回すのに、サーキュレータ自身が電気代を大量に食っていたら省エネにはなりません。

サーキュレータの消費電力はほとんどのメーカーがスペックで公表していませんが、無印良品のサーキュレータは風量ごとの消費電力を詳細に公開しているので、そちらをベースに計算してみます。

サーキュレータ 低騒音ファン・大風量タイプ・ホワイト 型番:AT‐CF26R‐W | 無印良品

こちらのサーキュレータの場合、強風で32.5W、中風で22W、弱風で7Wとなっています。

仮に24時間つけっぱなしにしたとして、電気代は下記の通りです。

日数強風中風弱風
1日¥0.9¥0.6¥0.2
30日¥26.3¥17.8¥5.7
180日¥158.0¥106.9¥34.0
365日¥320.3¥216.8¥69.0

強で1年間つけっぱなしでも320円くらいですので、ほとんど無視して良い範囲かと思います。

エアコンの温度を抑えた時の電気代の省エネ度合いを比較

続いて、サーキュレータでエアコンの温度を抑えたとして、どれくらい省エネになるのかを比較してみましょう。この場合の「抑える」は、夏場は「設定温度を上げる」、冬場は「設定温度を下げる」という意味です。

また、エアコン設定は夏場を28度で1時間に700W、冬場を20度で1時間に1,000Wとして計算します。

一日の電気代で比較すると・・・

まずは一日の電気代で、最大2度設定温度を抑えた時の電気代を比較します。

季節時間なし1度抑える2度抑える
寝る時だけ8¥151¥136
日中だけ16¥302¥272
一日中24¥454¥408
寝る時だけ8¥216¥194
日中だけ16¥432¥389
一日中24¥648¥583

こうしてみると、意外と1日の電気代はあまり高く無いことがわかります。

一ヶ月の電気代で比較すると・・・

今度は1ヶ月でみてみましょう。

季節時間なし1度抑える2度抑える
寝る時だけ8¥4,536¥4,082
日中だけ16¥9,072¥8,165
一日中24¥13,608¥12,247
寝る時だけ8¥6,480¥5,832
日中だけ16¥12,960¥11,664
一日中24¥19,440¥17,496

冬場に一日中つけるとすると、サーキュレータで2度設定温度を下げるだけで、一ヶ月で電気代が5,000円ほど節約できることになります。先程の無印のサーキュレータが5,980円ですから、1シーズンで元が取れる計算ですね。

結論:サーキュレータ併用でエアコン代は節約できるかも

エアコンの省エネツールとしてよく紹介されるサーキュレータですが、サーキュレータ自体の電気代は気にするほどでも無いので、実際には「省エネ = エアコンの温度を下げること」と言っても過言では有りません。

問題は、サーキュレータを併用することで、エアコンの設定温度を2度抑えても辛くない室内環境にできるかというところになります。

この辺りは正直部屋に当たる日光の量や、部屋の広さなどにも依存するので、必ずしも「サーキュレータがあれば大丈夫」とはならないでしょう。

それでも、6,000円くらいの投資で、1ヶ月最大5,000円くらい電気代が減るのだとしたら、トライする価値のある節約では無いでしょうか。